ジンクリッチペイント/水性塗料/水線部塗料/水溶性樹脂塗料
塗料用語において、”a)塗料及びその組成、構成、製造、性質”に分類されている用語のうち、『ジンクリッチペイント』、『水性塗料』、『水線部塗料』、『水溶性樹脂塗料』のJIS規格における定義その他について。
塗料・塗膜・顔料・溶剤などの種類や性質、塗装の塗り方、素地調整、乾燥方法など、塗料工業において用いられる主な用語として、塗料用語(JIS K 5500)において、”a)塗料及びその組成、構成、製造、性質”に分類されている塗料用語には、以下の、『ジンクリッチペイント』、『水性塗料』、『水線部塗料』、『水溶性樹脂塗料』などの用語が定義されています。
塗料用語(JIS K 5500)
⇒【 a)塗料及びその組成、構成、製造、性質 】
分類: 塗料用語 > a)塗料及びその組成、構成、製造、性質
番号: 1054
用語: ジンクリッチペイント
定義:
展色剤をできるだけ少なくし、合成樹脂ワニス又はアルキルシリケート、アルカリシリケートなどシリケート系ビヒクルに亜鉛末をできるだけ多く配合して作ったさび止めペイント。
塗膜が水分に触れると、鉄よりもイオン化傾向の大きい亜鉛が陽極となって、亜鉛から鉄に向かって防食電流が流れ、鉄は腐食から守られる。
塗膜中に亜鉛末が85〜95%含まれているとき、防食効果が大きい。
各種鋼構造物の防食塗装に用いられる。
被塗鉄面は、サンドブラストなどで十分にさびを除き、適度の粗さにしてから塗らないと効果が薄い。
JIS K 5553 参照。(※1)
対応英語(参考):
zinc-rich paint
分類: 塗料用語 > a)塗料及びその組成、構成、製造、性質
番号: 1055
用語: 水性塗料
定義:
水に希釈できる塗料の総称。
水溶性又は水分散性の塗膜形成要素を用いて作る。
粉状水性塗料、合成樹脂エマルションペイント、水溶性焼付け塗料、酸硬化水溶性塗料などがある。
対応英語(参考):
water paint,
water-based paint
分類: 塗料用語 > a)塗料及びその組成、構成、製造、性質
番号: 1056
用語: 水線部塗料
定義:
船舶の水線部に用いる塗料。
塗膜形成要素の種類によって油性系、ビニル樹脂系、塩素化樹脂系などがあり、用途によって防汚用と耐候用とがある。
対応英語(参考):
boot topping
分類: 塗料用語 > a)塗料及びその組成、構成、製造、性質
番号: 1057
用語: 水溶性樹脂塗料
定義:
塗膜形成要素として水溶性樹脂を用いて作った塗料。
塗膜形成の際に樹脂が硬化して水に不溶性の塗膜ができるものが多い。
対応英語(参考):
water soluble resin paint,
water soluble resin coating
(※1)
JIS K 5553 は、以下のJIS規格になります。
JIS K 5553
厚膜形ジンクリッチペイント
この規格では、鋼材の防せい(防錆)に用いる厚膜形ジンクリッチペイントについて規定されています。
厚膜形ジンクリッチペイントは、亜鉛末及びアルキルシリケート又はエポキシ樹脂及び硬化剤、顔料及び溶剤を主な原料としています。
また、厚膜形ジンクリッチペイントは、次の2種類に分けられます。
a)1種 : 厚膜形無機ジンクリッチペイント
アルキルシリケートをビヒクルとした、1液1粉末形のもの。
b)2種 : 厚膜形有機ジンクリッチペイント
エポキシ樹脂をビヒクルとした、2液1粉末形又は2液形(亜鉛末を含む液と硬化剤)のもので、硬化剤にはポリアミド、アミンアダクトなどを用いる。
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