耐熱,ウレタン,樹脂,断熱,船底,水性など塗装塗料の種類,ペイント,塗膜,プライマー,乾燥方法等

 

船底塗料/増粘,濃厚化/相容性/多体形製品,マルチパック製品



塗料用語において、”a)塗料及びその組成、構成、製造、性質”に分類されている用語のうち、『船底塗料』、『増粘,濃厚化』、『相容性』、『多体形製品,マルチパック製品』のJIS規格における定義その他について。

塗料・塗膜・顔料・溶剤などの種類や性質、塗装の塗り方、素地調整、乾燥方法など、塗料工業において用いられる主な用語として、塗料用語(JIS K 5500)において、”a)塗料及びその組成、構成、製造、性質”に分類されている塗料用語には、以下の、『船底塗料』、『増粘,濃厚化』、『相容性』、『多体形製品,マルチパック製品』などの用語が定義されています。

塗料用語(JIS K 5500)
⇒【 a)塗料及びその組成、構成、製造、性質 】


分類: 塗料用語 > a)塗料及びその組成、構成、製造、性質

番号: 1062

用語: 船底塗料

定義:
船底の腐食防止、生物付着防止、生物侵入防止などに用いる塗料。
鋼船船底塗料と木船船底塗料とがある。
鋼船船底塗料は、塗膜形成要素の種類によって油性塗料、ビニル樹脂塗料、塩素化樹脂系塗料などに分かれ、目的によってA/C(anti-corrosibe paint)、A/F(anti-fouling paint)、B/T(boot topping paint)の3種類がある。
A/C はさび止め用で、下塗りと中塗りとに用い、A/F は生物付着防止のための防汚用として上塗りに用い、B/T は水線部の防汚用又は耐候性の上塗りに用いる。
一般に、さび止め用は、さび止め顔料を加えて作り、防汚用は防汚顔料又は防汚性物質を加えて作る。
なお、塗膜形成要素自体が防汚性能をもち、海水中で徐々に溶出するタイプのA/F もある。

対応英語(参考):
ship bottom paint


分類: 塗料用語 > a)塗料及びその組成、構成、製造、性質

番号: 1063

用語: 増粘,濃厚化

定義:
不適切にならない程度に塗料のコンシステンシー
(※1)が上昇する現象。
適切な作業性のためには、塗料の粘度を上げる必要のある場合がある。
増粘の方法には、ポリマーの分子量、官能基及び溶剤の選択、増粘剤の添加などがある。

対応英語(参考):
thckening


分類: 塗料用語 > a)塗料及びその組成、構成、製造、性質

番号: 1064

用語: 相容性

定義:
2種類又はそれ以上の物質が、互いに親和性をもっていて、混合したときに溶液又は均質な混合物を形成する性質。
塗料では、2種類又はそれ以上の塗料が沈殿・凝固・ゲル化のような不良の結果にならないで混合できる性質。
ISO では、”compatibility”の意味について、更に各種素地に塗ったとき、又は塗り層について違った塗料を塗り重ねたとき、不良な結果にならない性質まで含めている。
適合性の項参照。

対応英語(参考):
compatibility (of products),
compatibility (of materials)


分類: 塗料用語 > a)塗料及びその組成、構成、製造、性質

番号: 1065

用語: 多体形製品,マルチパック製品

定義:
製造業者が指定した混合比で混合して使用するように別々の容器に入れて供給される製品。

対応英語(参考):
multi-pack product


(※1)
コンシステンシーとは、液体を変形するときに起こる力学的抵抗のことです。
液体の流動には、粘性流動、塑性流動、チキソトロピー、ダイラタンシーなどがあって、抵抗の状態に違いがあります。
定量的には、応力-ずり速度曲線を用いて粘度、粘度変化、降伏値などで表すことができます。