耐熱,ウレタン,樹脂,断熱,船底,水性など塗装塗料の種類,ペイント,塗膜,プライマー,乾燥方法等

 

ビヒクル/フェノール樹脂塗料/不揮発物/フタル酸樹脂塗料



塗料用語において、”a)塗料及びその組成、構成、製造、性質”に分類されている用語のうち、『ビヒクル』、『フェノール樹脂塗料』、『不揮発物』、『フタル酸樹脂塗料』のJIS規格における定義その他について。

塗料・塗膜・顔料・溶剤などの種類や性質、塗装の塗り方、素地調整、乾燥方法など、塗料工業において用いられる主な用語として、塗料用語(JIS K 5500)において、”a)塗料及びその組成、構成、製造、性質”に分類されている塗料用語には、以下の、『ビヒクル』、『フェノール樹脂塗料』、『不揮発物』、『フタル酸樹脂塗料』などの用語が定義されています。

塗料用語(JIS K 5500)
⇒【 a)塗料及びその組成、構成、製造、性質 】


分類: 塗料用語 > a)塗料及びその組成、構成、製造、性質

番号: 1089

用語: ビヒクル

定義:
塗料の液相の構成成分の総称。
備考1.
この定義は、粉体塗料
(※1)には適用しない。
備考2.
ISO 用語規格では、”vehicle”と”medium”とは同義としている。

対応英語(参考):
vehicle,
medium


分類: 塗料用語 > a)塗料及びその組成、構成、製造、性質

番号: 1090

用語: フェノール樹脂塗料

定義:
フェノール類とアルデヒド類とを縮合させて得た合成樹脂を塗膜形成要素とする塗料。
ロジン変性フェノール樹脂又はアルキルフェノール樹脂と乾性油とを塗膜形成要素として作った油性塗料、アルコール可溶性フェノール樹脂をアルコールに溶かして作ったアルコール性塗料などがある。
塗膜は、一般に耐酸性、耐アルカリ性、耐油性、耐水性、電気絶縁性などが優れている。
JIS K 5554 参照。
(※2)

対応英語(参考):
phenolic coating,
phenolic resin coating


分類: 塗料用語 > a)塗料及びその組成、構成、製造、性質

番号: 1091

用語: 不揮発物

定義:
塗料を一定条件で加熱したときに塗料成分の一部が揮発又は蒸発した後に残った物質。
残分は、主としてビヒクル中の不揮発物又は、これと顔料である。
JIS K 5601-1-2 参照。
(※3)

対応英語(参考):
non-volatile matter


分類: 塗料用語 > a)塗料及びその組成、構成、製造、性質

番号: 1092

用語: フタル酸樹脂塗料

定義:
無水フタル酸を原料とするアルキド樹脂を塗膜形成要素とする塗料。
耐候性が優れている。
フタル酸樹脂エナメル。
JIS K 5562、JIS K 5572 参照。
(※4)

対応英語(参考):
phthalic resin coating,
alkyd resin coating


(※1)
粉体塗料とは、溶融して、硬化した後に連続する膜を形成する、溶剤を含まない粉末状の塗料です。
通常、樹脂、顔料及びその他の添加剤からなり、適切な素地に粉状のまま塗装されます。

(※2)
JIS K 5554 は、以下のJIS規格になります。

JIS K 5554
フェノール樹脂系雲母状酸化鉄塗料

この規格では、鉄構造物t及び建築物に用いるフェノール樹脂系雲母状酸化鉄塗料について規定されています。
フェノール樹脂系雲母状酸化鉄塗料は、フェノール樹脂系ワニス及び雲母状酸化鉄(Micaceous Iron Oxide 略称 MIO)を主体とする顔料を主な原料とし、これらを十分に練り合わせて液状としたものです。

(※3)
JIS K 5601-1-2 は、以下のJIS規格になります。

JIS K 5601-1-2
塗料成分試験方法−第1部:通則−第2節:加熱残分

(※4)
JIS K 5562 及び JIS K 5572 は、以下のJIS規格になります。

JIS K 5562
フタル酸樹脂ワニス

JIS K 5572
フタル酸樹脂エナメル

フタル酸樹脂ワニスは、透明の塗装に適する酸化乾燥性の液状塗料で、乾性油脂肪酸変性フタル酸樹脂を主な塗膜形成要素とし、混合炭化水素系溶剤に溶かして作ります。
空気酸化による自然乾燥で塗膜を形成するようにしたものです。
また、フタル酸樹脂エナメルは、有色の塗装に適する酸化乾燥性の液状塗料で、乾性油変性フタル酸樹脂を主な塗膜形成要素とし、空気酸化による自然乾燥で塗膜を形成するようにしたものです。
フタル酸樹脂エナメルは、乾性油変性フタル酸樹脂を混合炭化水素系溶剤に溶かして作ったワニスに、顔料を分散して作ります。