不飽和ポリエステル樹脂塗料/プライマー/プライマーサーフェーサー
塗料用語において、”a)塗料及びその組成、構成、製造、性質”に分類されている用語のうち、『不飽和ポリエステル樹脂塗料』、『プライマー』、『プライマーサーフェーサー』のJIS規格における定義その他について。
塗料・塗膜・顔料・溶剤などの種類や性質、塗装の塗り方、素地調整、乾燥方法など、塗料工業において用いられる主な用語として、塗料用語(JIS K 5500)において、”a)塗料及びその組成、構成、製造、性質”に分類されている塗料用語には、以下の、『不飽和ポリエステル樹脂塗料』、『プライマー』、『プライマーサーフェーサー』などの用語が定義されています。
塗料用語(JIS K 5500)
⇒【 a)塗料及びその組成、構成、製造、性質 】
分類: 塗料用語 > a)塗料及びその組成、構成、製造、性質
番号: 1093
用語: 不飽和ポリエステル樹脂塗料
定義:
塗膜形成要素として不飽和ポリエステルとビニル単量体とを用いて作った塗料。
不飽和ポリエステルとして、例えば無水マレイン酸と2価アルコールとの縮合物を用いる。
この縮合物は可溶可融性で、スチレン(※1)のようなビニル単量体に溶けて液状になるが、加熱するか過酸化物の作用かで不飽和基とビニル基とが付加重合を起こして不溶不融の塗膜を作る。
この塗料の乾燥には溶剤の蒸発及び酸素の供給は必要がなく、副生物の放出がなくて硬化するので、厚く塗り付けても、短時間であっても、塗膜ができる。
他の塗料と比べて、特に厚塗り用のワニス及びパテ(※2)が優れている。
対応英語(参考):
unsaturated polyester coating
分類: 塗料用語 > a)塗料及びその組成、構成、製造、性質
番号: 1094
用語: プライマー
定義:
塗装系の中で素地に初めに用いる塗料。
プライマーは、素地の種類や塗装系の種類に応じた各種のものがある。
JIS K 5535、JIS K 5552、JIS K 5583、JIS K 5591、JIS K 5633、JIS K 5646 参照。(※3)
対応英語(参考):
primer
分類: 塗料用語 > a)塗料及びその組成、構成、製造、性質
番号: 1095
用語: プライマーサーフェーサー
定義:
中塗りの性質を兼ねた素地塗り用の塗料。
塗膜は研磨しやすい。
対応英語(参考):
primer surfacer
(※1)
スチレンに関しては以下のJIS規格があります。
JIS K 6727
スチレン
この規格では、スチロール樹脂、ポリエステル及び塗料用その他の工業薬品としてのスチレンについて規定されています。
(※2)
パテとは、下地のくぼみ、膨れ(※2)、あな などの欠陥を埋めて、塗装系の平滑さを向上させるために用いる肉盛り用の塗料です。
顔料分を多く含み、多くはペースト状です。
(※3)
JIS K 5535、JIS K 5552、JIS K 5583、JIS K 5591、JIS K 5633、JIS K 5646 は、それぞれ以下のJIS規格になります。
JIS K 5535
ラッカー系下地塗料
JIS K 5552
ジンクリッチプライマー
JIS K 5583
塩化ビニル樹脂プライマー
JIS K 5591
油性系下地塗料
JIS K 5633
エッチングプライマー
JIS K 5646
カシュー樹脂下地塗料
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