ラッカーパテ/ラッカープライマー/臨界顔料体積温度
塗料用語において、”a)塗料及びその組成、構成、製造、性質”に分類されている用語のうち、『ラッカーパテ』、『ラッカープライマー』、『臨界顔料体積温度』のJIS規格における定義その他について。
塗料・塗膜・顔料・溶剤などの種類や性質、塗装の塗り方、素地調整、乾燥方法など、塗料工業において用いられる主な用語として、塗料用語(JIS K 5500)において、”a)塗料及びその組成、構成、製造、性質”に分類されている塗料用語には、以下の、『ラッカーパテ』、『ラッカープライマー』、『臨界顔料体積温度』などの用語が定義されています。
塗料用語(JIS K 5500)
⇒【 a)塗料及びその組成、構成、製造、性質 】
分類: 塗料用語 > a)塗料及びその組成、構成、製造、性質
番号: 1111
用語: ラッカーパテ
定義:
ラッカーエナメル(※1)塗装の際の下地塗りに適するペースト状・不透明・揮発乾燥性の塗料で、硝酸セルロースを主な塗膜形成要素とし、へらで塗り付け、自然乾燥で短時間に研磨しやすい塗膜を形成する。
硝酸セルロース、樹脂、可塑剤などを溶剤に溶かして作ったビヒクルに、顔料を分散して作る。
JIS K 5535 参照。(※2)
対応英語(参考):
lacquer putty
分類: 塗料用語 > a)塗料及びその組成、構成、製造、性質
番号: 1112
用語: ラッカープライマー
定義:
ラッカーエナメル(※1)塗装の際の地肌塗りに適する液状・不透明・揮発乾燥性の塗料で、硝酸セルロースを主な塗膜形成要素とし、自然乾燥で短時間に塗膜を形成する。
硝酸セルロース、樹脂、可塑剤などを溶剤に溶かして作ったビヒクルに、顔料を分散して作る。
JIS K 5535 参照。(※2)
対応英語(参考):
lacquer primer
分類: 塗料用語 > a)塗料及びその組成、構成、製造、性質
番号: 1113
用語: 臨界顔料体積温度
定義:
固体粒子間の空げきがバインダー(※3)でちょうど充てんされて、その近傍で、ある種の塗膜の性質が急激に変化する顔料体積濃度の値。
それを超えると、顔料粒子をつなぐバインダーが不足して塗膜が多孔質になり始める。
対応英語(参考):
critical pigment volume concentration,
(C.P.V.C)
(※1)
ラッカーエナメルは、金属面・木材面の有色不透明な塗装に適する液状・揮発乾燥性の塗料で、セルロース誘導体を塗膜形成要素とし、自然乾燥で塗膜を形成します。
セルロース誘導体、樹脂、可塑剤などを溶剤に溶かして作ったビヒクルに顔料を分散して作ります。
(※2)
JIS K 5535 は、以下のJIS規格になります。
JIS K 5535
ラッカー系下地塗料
この規格では、主としてラッカーエナメル塗装の際の下塗り又は中塗りに用いるラッカー系下地塗料について規定されています。
ラッカー系下地塗料には、ホルムアルデヒド系防腐剤、ユリア系樹脂、フェノール系樹脂及びメラミン系樹脂のいずれも含まないものとされます。
ラッカー系下地塗料は、工業用ニトロセルロース・樹脂・可塑剤などを溶剤に溶かしたビヒクルを顔料に分散させた不透明・揮発乾燥性の液状又はペースト状の塗料で、工業用ニトロセルロースを主な塗膜形成要素とし、自然乾燥で短時間にと膜を形成するものです。
(※3)
バインダーとは、顔料を結合(bind)し、膜を形成するビヒクル(塗料の液相の構成部分の総称)の不揮発性部分のことです。
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