路面標示用塗料/ワニス
塗料用語において、”a)塗料及びその組成、構成、製造、性質”に分類されている用語のうち、『路面標示用塗料』、『ワニス』のJIS規格における定義その他について。
塗料・塗膜・顔料・溶剤などの種類や性質、塗装の塗り方、素地調整、乾燥方法など、塗料工業において用いられる主な用語として、塗料用語(JIS K 5500)において、”a)塗料及びその組成、構成、製造、性質”に分類されている塗料用語には、以下の、『路面標示用塗料』、『ワニス』などの用語が定義されています。
塗料用語(JIS K 5500)
⇒【 a)塗料及びその組成、構成、製造、性質 】
分類: 塗料用語 > a)塗料及びその組成、構成、製造、性質
番号: 1114
用語: 路面標示用塗料
定義:
交通標識線などを描くのに用いる路面用の塗料。
常温施工用と融解塗装用とがある。
JIS K 5665 参照。(※1)
対応英語(参考):
traffic marking paint,
traffic paint
分類: 塗料用語 > a)塗料及びその組成、構成、製造、性質
番号: 1115
用語: ワニス(※2)
定義:
樹脂などを溶剤に溶かして作った塗料の総称。
顔料は含まれていない。
塗膜は概して透明である。
備考1.
ISO 用語規格では、”ワニスはクリヤー塗料(※3)の一種。主に酸化乾燥によって透明塗膜を形成するクリヤー塗料をワニスという。”と定義している。
クリヤー塗料の項参照。
備考2.
BS 用語規格では、”ワニスは、主に樹脂及び/又は乾性油から作られる透明塗料。”と定義している。
備考3.
ASTM 用語規格では、”ワニスは、薄い層に塗ったとき透明な又は、半透明な固体膜を形成する液状組成物。”をいい、ビチューミナスワニス、油ワニス、スパーワニス、揮発性ワニスなどを含めている。
対応英語(参考):
varnish
(※1)
JIS K 5665 は、以下のJIS規格になります。
JIS K 5665
路面標示用塗料
この規格では、区画線、道路標示などに使用する路面標示用塗料について規定されています。
路面標示用塗料には、大別して次の二つの形態があります。
a)着色顔料、体質顔料及び合成樹脂ワニスを主な原料として、これらを十分に練り合わせた液状塗料。
b)着色顔料、体質顔料、ガラスビーズ、充てん用材料及び合成樹脂を主な原料として、これらを混合した粉体状塗料、又は使用時に1袋を単位として溶融混合して用いる粉体状塗料。
また、色は、白色及び黄色とし、黄色は、JIS Z 8721(色の表示方法−三属性による表示)に規定する 5.5YR6.5/12 で表されたものとしています。
施工するときには、塗面にガラスビーズを散布します。
(※2)
ワニスに関連するJIS規格には、以下などがあります。
JIS C 2103
電気絶縁用ワニス試験方法
JIS C 2120
電気絶縁用ワニスクロス類試験方法
JIS C 2351
エナメル線用ワニス
JIS K 5562
フタル酸樹脂ワニス
JIS K 5581
塩化ビニル樹脂ワニス
JIS K 5653
アクリル樹脂ワニス
(※3)
クリヤー塗料(クリヤ塗料)とは、素地に塗装したとき、保護的、装飾的、又は特殊性能をもつ個体で、透明な膜を作る塗料のことです。
クリヤー塗料(クリヤ塗料)は顔料を含みません。
主に酸化によって乾燥するクリヤ塗料(クリヤー塗料)は、ワニスといいます。
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