ゲル化,ゼリー化/合成樹脂エマルションペイント/合成樹脂塗料
塗料用語において、”a)塗料及びその組成、構成、製造、性質”に分類されている用語のうち、『ゲル化,ゼリー化』、『合成樹脂エマルションペイント』、『合成樹脂塗料』のJIS規格における定義その他について。
塗料・塗膜・顔料・溶剤などの種類や性質、塗装の塗り方、素地調整、乾燥方法など、塗料工業において用いられる主な用語として、塗料用語(JIS K 5500)において、”a)塗料及びその組成、構成、製造、性質”に分類されている塗料用語には、以下の、『ゲル化,ゼリー化』、『合成樹脂エマルションペイント』、『合成樹脂塗料』などの用語が定義されています。
塗料用語(JIS K 5500)
⇒【 a)塗料及びその組成、構成、製造、性質 】
分類: 塗料用語 > a)塗料及びその組成、構成、製造、性質
番号: 1040
用語: ゲル化,ゼリー化
定義:
塗料が液状から固状又は準固状に変化する現象。
貯蔵中に、容器の中でコンシステンシー(※1)が異常に上昇し、ゼリー状に固まって、シンナーを加えてかき混ぜてもビヒクルが一様に解けない状態。
備考1.
制御されたゼリー化は、塗料にチキソトロピーを付与するために行われる。
備考2.
gelling の初期の状態は、livering と呼ばれることもある(BS)。
対応英語(参考):
gelation,
gelling,
livering
分類: 塗料用語 > a)塗料及びその組成、構成、製造、性質
番号: 1041
用語: 合成樹脂エマルションペイント
定義:
水中に分散した有機バインダーとビヒクルとして作った塗料。
備考:
厳密には、ボイル油、油ワニス、樹脂などを水中に乳化して作った液状物をビヒクルとして用いた塗料をエマルションペイント、乳化重合で得た合成樹脂エマルション(ラテックス)をビヒクルとして作った塗料をラテックスペイント(JISでは合成樹脂エマルションペイントという。)と区別する。
ただし、ASTM は、この両者を厳密に区分しているが、ISO 及び BS では、ここに示したこの両者を含む共通の定義を与えて、両者を同義語としている。
JIS K 5663 参照。(※2)
対応英語(参考):
latex paint,
emulsion paint,
symthetic resin emulsion paint
分類: 塗料用語 > a)塗料及びその組成、構成、製造、性質
番号: 1042
用語: 合成樹脂塗料
定義:
合成樹脂(※3)を塗膜形成要素とする塗料の総称。
対応英語(参考):
synthetic resin coating
(※1)
コンシステンシーとは、液体を変形するときに起こる力学的抵抗のことです。
液体の流動には、粘性流動、塑性流動、チキソトロピー、ダイラタンシーなどがあって、抵抗の状態に違いがあります。
定量的には、応力-ずり速度曲線を用いて粘度、粘度変化、降伏値などで表すことができます。
(※2)
JIS K 5663 は、以下のJIS規格になります。
JIS K 5663
合成樹脂エマルションペイント及びシーラー
(※3)
構成樹脂に関連するJIS規格には、以下などがあります。
JIS K 5516
合成樹脂調合ペイント
JIS K 5660
つや有合成樹脂エマルションペイント
JIS K 5663
合成樹脂エマルションペイント及びシーラー
JIS K 5668
合成樹脂エマルション模様塗料
JIS K 5669
合成樹脂エマルションパテ
JIS K 5981
合成樹脂粉体塗膜
JIS K 6828-1
合成樹脂エマルジョン−第1部:不揮発分の求め方
JIS K 6828-2
合成樹脂エマルジョン−第2部:白化温度及び最低造膜温度の求め方
JIS K 6828-3
合成樹脂エマルジョン−第3部:粗粒子量(ろ過残さ)の求め方
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