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たるみ,たれ/淡彩/チェッキング/つや/つやむら



塗料用語において、”b)塗膜及びその性質”に分類されている用語のうち、『たるみ,たれ』、『淡彩』、『チェッキング』、『つや』、『つやむら』のJIS規格における定義その他について。

塗料・塗膜・顔料・溶剤などの種類や性質、塗装の塗り方、素地調整、乾燥方法など、塗料工業において用いられる主な用語として、塗料用語(JIS K 5500)において、”b)塗膜及びその性質”に分類されている塗料用語には、以下の、『たるみ,たれ』、『淡彩』、『チェッキング』、『つや』、『つやむら』などの用語が定義されています。

塗料用語(JIS K 5500)
⇒【 b)塗膜及びその性質 】


分類: 塗料用語 > b)塗膜及びその性質

番号: 1565

用語: たるみ,たれ

定義:
垂直又は傾斜した面に塗料を塗ったとき、乾燥までの間に、塗料の層が下方に移動して起こる局部的な膜厚の異常。
半円状、つらら状、波状又はカーテンのひだ状などになる現象をいう。
厚く塗り過ぎたとき、塗料の流動特性の不適、大気状態の不敵などによって起こりやすい。
備考:
小さな sags は流れ(runs)、涙滴(tears)、小滴(droplets)と呼ばれ、幅広のカーテンのひだ状の外観を呈する大きな sags はカーテン(curtains)と呼ばれる。

対応英語(参考):
sags,
sagging


分類: 塗料用語 > b)塗膜及びその性質

番号: 1566

用語: 淡彩

定義:
白に近いうすい色。
白塗料に有彩塗料を混合して作った塗料の塗膜について、灰色・ピンク・クリーム色・うす緑・水色のようなうすい色で、JIS Z 8721 による明度V が6以上で彩度
(※1)が大きくない色をいう。

対応英語(参考):
tint


分類: 塗料用語 > b)塗膜及びその性質

番号: 1567

用語: チェッキング

定義:
多少規則的に乾燥膜の表面に分布する微細な割れを特徴とする割れの形態の一つ。
割れの深さは、上塗り塗膜の底に達していない。
ISO/DIS 4618 の 図1 参照。
割れの項参照。

対応英語(参考):
checking


分類: 塗料用語 > b)塗膜及びその性質

番号: 1568

用語: つや

定義:
物体の表面から受ける正反射光成分の多少によって起こる感覚の属性。
一般に、正反射光成分が多いときに、つやが多いという。
塗膜では、光沢度計を用いて、入射角・反射角を45度・45度、60度・60度などとして鏡面光沢度を測定して、つやの大小の目安とする。
光沢の項参照。
備考:
塗膜のつやを表す用語には、つやの程度によって、次のようなものがある。
・高光沢(high gloss):光沢が高い状態。
・つやあり(glossy):塗膜のつやがある状態。
・エッグシェル(卵殻)光沢(eggshell gloss):卵の殻の表面のような半つやに近い状態。
・つやなし(つや消し)(flat,matt):塗膜のつやがない状態。
・しゅす(繻)つや(satin gloss):絹のようなつや。

対応英語(参考):
gloss


分類: 塗料用語 > b)塗膜及びその性質

番号: 1569

用語: つやむら

定義:
つやなし又は半つや状態の塗面に部分的につやが現れたり、光沢塗面に部分的に光沢不足が起こったりする現象。
下地の吸収性の不均など、塗面に対する水分、特定のガス、蒸気などの影響によって起こることが多い。
また、特に塗合わせ(塗り継ぎ)に起こることが多い。

対応英語(参考):
flashing


(※1)
彩度とは、物体表面色の、同じ明るさの無彩色からの隔たりに関する、視知覚の属性を尺度としたもののことです。
色のさえ、色の鮮やかさを意味します。
JIS Z 8105(色に関する用語)に定義があります。